「怒りを治める知恵」どこから来るのか
2020/06/10 15:39
怒りを治める知恵はどこから来るのだろうか。
チベット人の精神的指導者であり、ノーベル平和賞受賞者であるダライ・ラマの知恵を盛り込んだ本「ダライ・ラマ、怒りについて語る」(ダムアンドブックス)が出版された。
インドの偉大な師であり僧侶であったシャンティディーヴァの「入菩提行論」の中の「忍辱品」を巡って、ダライ・ラマと聴衆1600人が一緒にした五日間の記録である。講演と瞑想、対話を通じて怒りの原因と癒し、修行法について伝える。「瞑想と死」に続く3回目の洞察シリーズだ。
忍辱品は、腹が立って憎悪を起こせば、1000劫の間に積んだ功徳を崩すことになりかねないと教えている。忍耐ほど耐えがたい苦行もないが、すべての方法を使って忍耐を修行しなければならないという。自惚れを扱う方法や忍耐を引き上げる許しの役割など、ダライ・ラマの視点から見た心の修行法を垣間見ることができる。